商品はいろいろな情報をもっています。たとえばジュースだったら、味がおいしいとか、色がきれいとか、パッケージがしぶいとか。広告展開のイメージがそのまま商品イメージになっていることも多く、実は……、その商品とは「好感度あり」的なカジュアルなお付き合いをしています! ということがほとんど。そんななか、イメージやその時々の好み(私のなかの流行。ちょっと前の言葉で「マイ・ブーム」)に左右されない、つまり、いつでも、どこでも、だれもが同じように、再現性をもって共有できる情報というものがあります。私たちは、これを科学的根拠のある情報、「エビデンス」という言葉で表現しています。
欧米、とくにアメリカでは膀胱炎など尿路感染症の予防を目的として、医師によって勧められているのがクランベリージュースです。ただ単にスーパーの陳列棚に並んでいるだけの商品ではありません。多くの人がクランベリージュースの役割を知ったうえで、手に取り、買い求め、飲み続けているのです。それほどまでに、クランベリーという果実はアメリカでは社会的認知を得ています。にもかかわらず、日本での認知度はそれに遠く及ばず、あまたの果実ジュースの一つにすぎないように思えます。
しかし日本でも最近、知識欲が旺盛で、健康意識の高い人たちのなかに、クランベリージュースを健康維持のために飲む人たちが増えてきました。その理由は、海外の多くの学術論文や学会発表でクランベリーのもつ科学的根拠(エビデンス)が報じられ、明確な健康指標が示されているからです。
そして日本でも、国内で製造・販売されている商品に海外で報告されているエビデンスと同じ作用があるかどうか調査研究してみよう、という試みが始まりました。これによって、クランベリージュースは単に果実ジュースにとどまらず、健康支援飲料としてそのポジションを高めていくことになりましょう。メタボリックシンドロームや特定保健指導など、時代が治療医療から予防医療へと変化していくなか、健康支援商品への期待はますます高まります。
クランベリージュース(マルカイコーポーレーション「順造選」)は、日常の適量摂取(50%果汁、200ml)のもと、尿路感染症を予防する働きがあるかどうか、これが今回の調査研究の目的です。女性に多い尿路感染症。日本のクランベリージュースは、果たして日本女性の健康を支えるかどうか、菌に負けない丈夫なカラダの獲得をバックアップするかどうか。
マルカイコーポーレーション「順造選」のクランベリージュースの新しい取り組みが始まります。結果は、2009年の春から夏に季節が変わる頃に出る予定で、ホームページでも紹介する予定です。